まず、「暇」を辞書で調べてみると、
1. 仕事や義務に拘束されない時間。自由な時間。
2. 休み。休暇。
3. 夫婦・主従などの関係を絶つこと。いとま。
4. 何かをするのに必要な時間。
5. 動作や状態の絶え間。時間的な切れ目。
とある。次に、「時間」を調べると、
1. 時の長さ。時の流れのある一点からある一点まで。
2. 時の流れのある一点。時刻。
3. 時間の単位。三六〇〇秒。助数詞的にも用いる。
4. 学校などで、授業の単位として設けた、一定の長さの時。時限。助数詞的にも用いる。
とでてくる。(5、6に哲学的・物理的な意味での時間も出てくるけど、それは省く。)聞いた感じのニュアンスで暇を潰すのと時間を潰すのは違う気がしていたけど辞書で調べて改めて、お互いは似て非なるものだと思った。私の解釈からすると、暇は何かをするためにあるもので、時間は普遍的にあるものだ。「暇」と聞くと、何もすることのない時間を思い浮かべがちやけど、その逆の意味もあるというところが興味深い。「○○をするための暇が必要や」といった具合に使うと思う。つまり、暇とは拘束されない(=自由)ということだ。拘束されていない時間、何もすることがなければ「暇」だ。何かをしたいけど、あることにより自分が拘束されている状態は「暇」がない。よって、「暇を潰す」は、「何かをしてあいている時間を費やす」という事だ。では、「時間」はどうだろう。時間と聞いただけでは抽象的過ぎて「暇」の時のそれのようなある一定のイメージを思い浮かべるのは難しい。しかし、暇と同じく「時間を潰す」という表現がある。そのイメージは「余分なものを消化する」といったものではないだろうか。つまり、暇は「有意義」なものにするために潰すのであって、時間は「仕方ない」から潰すのである。
そんなん、イメージやん、と思われるかもしれないけど、もう一つ面白いことに英語をみるとその違いがさらにわかりやすい。「時間を潰す」には「kill」が使われる。killと聞いて真っ先に思い浮かべる意味は、そう、殺す。時間を殺す、つまりは、時間を無駄に過ごす、というニュアンスが強い。一方、暇を潰すには、「pass」が使われる。直訳すると、暇を潰すというよりは、自由な時間を過ごす、といったところだろうか。そう、やっぱり英語においても暇はfree time(=拘束されない時間)の事をさすのだ。
ほかの言語ではどうなっているものか?!と興味深いところやけど、まぁ、そこまでは手がまわらへんし、調べる術もとりあえずないからこのへんでやめておくけど……。で、はじめに戻って、何で今日は「暇をつぶす」ことについて考えていたのかというと、今日会社の人と喋っていて、偶然なことにその人の仕事に対するモットーは「暇つぶしのつもりで」とのことだったからだ。今までの話の流れからいくともちろんその人が「手を抜いて」仕事をしているのではないという事がわかると思うけど、むしろ「ええくらいの力を抜いて(=リラックスして)」仕事をしているという事が言いたい。つまりは、仕事のできる人、なのだ。
「暇をつぶして」、「お金をもらって」、「好きな事に使う」。世の中うまいことできている、と思った。「時間をつぶして」得られるものはなんなんやろう。
まぁ、そんなこんなだらだら言うてるうちに明日はもう金曜日や。やっぱり、週の真ん中に休みを挟むと一週間がはややい気がする。
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