2009-01-16

昨日、今日で立て続けに読みかけていた本が読めた。
さて、次は何を読もうか。

その1【特攻基地 知覧 / 高木俊朗】
これは、年末年始旅で知覧を訪れた時に知った知覧の悲しい歴史をもうちょっと掘り下げて知りたいと思ってこうたもの。
でも、知覧についての本を買おうと思って見つけたわけではなくて、友達が電車で読む本を買いたいからとのこのこ着いていった古本屋で、偶然「知覧」という文字が目に飛び込んできてこうたのです。
ずっしりと読み応えのある内容で、一気には読み進められへんかった。
鹿児島の地名が多く出てきて、ちょうど訪れたばかりの土地ばかりだったので、訪れた各々の土地を思い出しながら、あそこにはこんな悲しい過去があったのかとやるせない気持ちになった。
特に、開聞岳の前に咲き乱れていた菜の花の穏やかな様子を思い出すと切ない。
沖縄を目指すのに、あの山を目指して知覧を飛び立って行ったんやなぁ、と思うと、どんな思いであの山をこえたんやろう。
一読の価値があると思う本です。

その2【河童が覗いたインド / 妹尾河童】
インド本の中ではこれが一番!!!!、と誰から聞いたんやったっけ。
忘れたけど、とにかく、無性に読みたくなってこうてびっくり。
スケッチはもちろん、文字までが河童さんの手書きなのです、このシリーズ。
文庫本では分厚い部類に入ると思うけど、この本ほど時間をかけさせられた本はない、というくらい読むのに時間のかかる本やった。
さっきも言うたけど、全部手書き。
こんな本に対して、お気軽な気持ちでなんか読んでられへんっ!!
読む時は隅から隅までゆっくりよんで、スケッチも端から端までしばらく眺めて、気づけば文章にも絵にもニヤニヤがとまらへん。
河童さんのスケッチの精密さに驚くのもさることながら、文章から伝わってくる彼の好奇心の固まり具合、洞察力の鋭さにはへへぇ~っと、頭があがらへん。
この本を読むと、「何で??」という疑問を持って「知りたい」気持ちで何事も面白がることこそが、その人の旅を、ひいては生き方を豊かにするんやなぁと感じるばかり。
偏見なく、自分の目線で物事を見るとこんなにも物事の本質が見えるんやということも教えてくれる気がします。
『他との違いを認めなければ、生きていけない』という言葉が印象的。

その3【ガンジス川でバタフライ / たかのてるこ】
なんか、これってドラマ化されたんやんなぁ?!
なんか、タイトルを聞いたこととある気がして。
これも古本屋でたまたま目にはいったからこうてみた。
ボリュームはあったけど結構あっという間に読めてしまった。
同じインドというだけでひとくくりにしてはいけないと思いつつ、河童さんの本を読み終えた後ではちょっと物足りひんかった。
河童さんの方は、出発は彼の興味や疑問なんやけど、それが歴史的な背景を伴って解決されているから読み手もふむふむ、という感じなのに対して、こちらはたかのさんという人間がインドで何を考え、何を感じたかという主観的な要素が大きい。
誰かの面白いたびの話を聞いているような感覚ですらすら読めるのは面白かった。
インド、行ったことがないから、本を読むとちょっとはその輪郭が見えるかなぁ、とか思ったけど、甘かった。
なんなら、ますます「いったいどんな国なんやろう?!」と謎は深まるばかりな気がする。
でも、どちらの本からも、インドの持つエネルギーのすさまじさ、いつか味わってみたい!!!と感じさせられた。百聞は一見にしかずって言うしな。
この本は、最後の「おわりに」のところがすごくいいなぁと思う。
「旅」とは自分にとってなんなんか、それと真剣に向かい合っていて、その気持ちの熱さが最も伝わってくるところやなぁと思った。

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Temporary or forever

 久しぶりにFacebookをのぞいてみたけどやっぱりもうしっくりこうへんというか、無理というか。 アカウントを解除する、というやつにしてみた。将来的にまたONにするのかしないのか、それはわからへんけど、とりあえず今はもうええかな、と。