2007-05-28

笑う月

久しぶりに本を読んだ。なんか最近本読んでないなぁ、と思ってめっちゃよみたかってんな。どうせならわけわからんのがええかなと思って安倍公房にした。(失礼な。)直感で「笑う月」というやつをこうてんけど、短編集かと思ったら、これはなんなんやろう?エッセイ?エッセイでもないよなぁ。分析??それだけでもないし。なんしか、作者が見た「夢」がまるまる書かれてあったり、それを分析したり。この人はこんなにも物事を深く多面的に考察してるんか、となんか圧倒されてしまった。枕元に録音する機械をおいて、おきたらすぐに吹き込まれた「夢」たちは、時間がたつにつれてぼんやりと輪郭や筋が完全にぼやけてしまった「面白い夢を見たような……」「怖い夢を見たような……」「変な夢を見たような……」というあの思い出されへん夢のもどかしさがなくて、ずいぶんとクリアで、その奇妙な夢の世界は独特。でもその夢のめちゃくちゃさとか、なんでそういう展開に?!というのは、なぜか読んでいて納得がいくというか、分かる気がする。不思議と受け入れられた。夢の感覚としてなのか、ただの短編を読むような気持ちでなのかはわからへんけど。

まぁ、なかなか面白かった。「公然の秘密」と「笑う月」が特に面白かった。「笑う月」は「何かに追いかけられる」という夢で、そのモチーフが「笑う月」だったらしい。「何かに追いかけられる」夢は私もよく見ていた。ここ数年は見いひんようになったけど。何かわからへん、大きな岩のようなものが花畑のような平和なところに突如あらわれて猛烈な勢いでせまってくるという、感じの夢やった。あれは一体なんやったんやろう。笑う月ではなかったけど。追いかけられる夢というのは一般的にもポピュラーな夢なんかな。

ところで、「笑う月」って言う言葉の響きがめっちゃ気に入った。なんかええな。あと、この本を読んで「箱男」という本が読んでみたくなった。

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Temporary or forever

 久しぶりにFacebookをのぞいてみたけどやっぱりもうしっくりこうへんというか、無理というか。 アカウントを解除する、というやつにしてみた。将来的にまたONにするのかしないのか、それはわからへんけど、とりあえず今はもうええかな、と。