2007-09-10

京都一人歩き。

今日の目覚めは、まさに「ガーン!!!!!」。 寝坊です。 会社に有給取るって連絡してないのに、寝坊。起きたら9時半。とっくに始業時間はすぎている。しまった……。ほんま、気が重い。非常に重い。でも、電話はしとかんと……。

それから京都にいってきた。用事をちょちょっと済ませて、せっかく京都にきたんやから、京都うろちょろ大作戦を開始した。まずはじめに向かったのは「養源院」。聞きなじみが薄い寺院やけど、場所的には三十三間堂の隣にあります。三十三間堂も久しぶりに行きたかったけど、ひとりでうろつくならやっぱり渋くて、人が少なめのところのほうが楽しいし、この養源院というとこは本で見てめちゃくちゃ気になっていた場所のひとつやったから、是非ともいっておきたかった。

前情報は、俵屋宗達という人の杉戸絵が鑑賞できるということ。その杉戸絵の「象」の絵の写真が載ってあった。この象がなんともダイナミックで、ひきつけられる。これは是非とも生でみとかんと!!

到着すると、予想よりもずっと小さい寺院やった。自由に閲覧するのではなくて、常時ツアーが行われていて、カセットテープを各部屋や絵の前で流してくれるのだ。はじめは、そんなんしてくれんでも一人でゆっくり観させてくれたらええのに、と思っていたけど、聞き始めるとこのテープがなかなか面白い。
内容が面白いのもさることながら、テープの声のおばちゃんがたまに、「え?!語彙のチョイス、そこだけおかしない?!」という感じやったり、基本標準語でしゃべってはるんやけど、たまに関西のイントネーションになっていたり、妙に棒読みやったり、そのくせに情報量めっちゃ多かったりで、なかなか真剣に聞き入ってしまった。杉戸絵や襖絵は、もちろんやけど、生を見ると雑誌の写真で見たよりもさらによくてかなり満足。それに加えて、鴬張りの廊下やそれにまつわるエピソード、あるいは血天井がかなり見ものやった。
その建物に使われている木はもともと伏見城やったらしく、そこでゆかに使われていた板が、今は養源院の天井に使われていて、伏見城落城の時に切腹をした血の後が残っているのが「血天井」と呼ばれるゆえんらしいんやけど、それが生々しくてなんかぞくっとする。こわいからというよりも、なんか、過去と今がつながった、という実感から来るぞくぞく感。

それから、また悪いくせで何も食べずにひたすら歩くといういつものパターンにはまってしまった。どっかでちょっと休憩しようかと思ったんやけど、なかなか店が見つからず、見つかった店は、以上に安いんやけど、その安さとローカル間が、逆に敷居を高くしていて入れず。そして、三十三間堂界隈から歩き続けて、気がつけば西本願寺。

西本願寺の裏にいってみたい「紙」屋さんがあるから目指してみたのだ。で、せっかくついたのに、ない。
西本願寺の隣の寺のお堂の前の階段に腰掛けて、ようやく本を見たら、西本願寺じゃなくて、東本願寺の裏やった。

げーーーっ!!!!歩きすぎた。

というわけで、引き返して、ようやくたどり着きました。和紙専門店で、ほんまに店の中は紙・紙・紙!!!
めっちゃ感動した。ちょこっと和紙を購入。

歩いていると京都って、こういう専門のお店がほんまに多いと感じる。それはめちゃくちゃうらやましい。
専門的すぎて、素人には店に入るのをためらってしまうような店もあるけど、ためらいながらも、そこにかっこよさを感じる。京都は、ほんまに歩けば歩くほどに面白い街やわ。

あまりの空腹に、結局駅ビルの中のどこにでもありそうなカフェのチェーン店でちょこっと食べるという、食に関してはいつもの通り、あんまり京都に行ったかいのない感じに終わっていった。でも、上から改札出たところを見下ろしながら休むんはいいな。ほんま、見ててあきひんわ。いろんな人おるし、人絶えへんし。

面白かったのが、隣にすわった女の人2人連れが、注文しに行く時に場所取りのために傘を椅子にかけてて、それに気付かずに次のお客さんが座ってしまった時のこと。そのお客さんは言葉からするとおそらく中国人で、女の人が戻ってきて、見た目は日本人のおっちゃん見たいやからそのおっちゃんらに「すいません、傘でせきとってたんですけど」といっていた。話が通じてへんのを察して、片言の英語とジェスチャーで同じことをおっちゃんらに伝えていた。おっちゃんらも、「あぁ~!」と分かったらしく、「オーケー」といいながら席を立ち去ろうとした時、女の人たちが、

「sorry!!」

と言った。それに対しておっちゃんたちは、

「it's okay! thank you!」

といって立ち去っていった。
it's okayは分かるけど、thank youはいらんやろっ?!と心の中で突っ込んだけど、でもなんか分かる気もする。母国語じゃない言葉、しかも片言でしかしゃべられへん言葉をしゃべる時って、妙に腰が低くなるもんな。やたらと、「ありがとう」に当たる言葉を連呼してしまうもんな。レジとかいったら「ありがとう」10回くらい言うもんな。きっとそのおっちゃんらもおんなじなんやろうな。

こんなオモロイやり取りにも遭遇する京都は、やっぱり面白い。

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Temporary or forever

 久しぶりにFacebookをのぞいてみたけどやっぱりもうしっくりこうへんというか、無理というか。 アカウントを解除する、というやつにしてみた。将来的にまたONにするのかしないのか、それはわからへんけど、とりあえず今はもうええかな、と。